TOP導入事例自律飛行ドローン及びクラウドシステムを使用した現場巡視作業の効率化

2022.02.07

自律飛行ドローン及びクラウドシステムを使用した現場巡視作業の効率化

株式会社富士ピー・エス関西支店様は、橋上部工の設計・施工、BIM・CIMを推進しています。令和元-2 年度外環空港線余戸南第3 高架橋下り上部工事の現場(愛媛県松山市)において、現場巡視作業の効率化を目指しSkydio 2とクラウドシステムの活用を試行しました。

ドローンとクラウドシステムによる現場作業時間の短縮、リモート化

感染症の拡大による社会情勢の変化に伴い、現場業務の「接触・リモート化」への要請が強まる中、社会インフラ分野においても生産性向上による現場作業時間の短縮、リモート化が課題です。
そこで、富士ピー・エス様は、非接触での現場情報共有の実現、3次元モデルの活用、現場竣工時のコンクリート構造物の調査の省力化を目的とし、ドローンとクラウドシステムに着目して取組みを推進されました。

様々な現場においてドローンが活用できる可能性

ドローンの活用には積極的な富士ピー・エス様でしたが、市街地や幹線道路、高圧線に近接している現場も多く、ドローンの安全運航には習熟した技量が必要となり、パイロット育成に相当な時間・費用が負担となっていました。
そこで、JIWが提供する衝突回避機能を有すSkydio 2の活用を試行。これにり、卓越した操作技術が必要なく、様々な現場において機動的にドローンが活用できる可能性が広がりました。

調整・打合せの非接触・リモート化を実現

今回の試行では、自律飛行型ドローンSkydio J2により橋梁現場を自動撮影し、SFM処理により定期的に現場のオルソ画像と3次元モデルを作成。この3次元化データや現場の工程、撮影データをクラウドで共有することにより、報告・協議を遠隔で進められるようになり効率化を実現しました。

これまで、パイロット育成がボトルネックで、多現場に発展させることができませんでしたが、このドローンなら、現場ですぐ利用ができると好感触でした。現場はクレーンや重機が日々稼動しており、橋梁本体も工事とともに延伸します。
自動運転の場合、ドローンの衝突など注意が必要な環境において、機体本体が自律的にクレーンなどを回避して飛行できるSkydio 2は高い効果を発揮しました。

撮影した画像データ群をSiteScan for ArcGISのクラウドに投入し、短時間でオルソ画像、点群データ(3D)を自動生成することによって、内業の効率化も実現しました。現場でしかできなかった現況確認を、遠隔地の事務所や分散したオンライン環境から実施でき、調整・打合せの非接触・リモート化を実現しました。

関係企業を取りまとめプロジェクトを推進

「JIWの点検チームはみな橋梁をはじめ土木構造物に精通しており、現場業務ではドローン撮影や自動操縦のレクチャーがメインでしたが、業務がスムースであったことに加え、どこを重点的に確認すべきかなどの知識面でも積極的にサポートし、また関係企業を取りまとめプロジェクトを推進させた点は非常に良かったです」との高評価をいただきました。

施工現場のDX化を牽引する富士ピー・エス様

今回の試行を足掛かりに富士ピー・エス様においては、非接触・リモート化を念頭に調整・打ち合わせの省力化技術としてドローンの積極的な活用をめざしています。
BIM/CIMの義務化を見据え、活用機運を高め、運用面や技術面での課題解決策の提案。広報、社内の技術講習会で取り組みを紹介するなど取り組まれています。
施工現場のDX化を牽引する取り組みとして、引き続き富士ピー・エス様の動静からは目が離せません。